【縣居通信8月】
本居宣長記念館の「大日本天下四海画図」
伊勢湾岸自動車道を亀山方面に向かい、伊勢自動車道を南進して松坂ICを出てから、5kmほど走ると本居宣長記念館に到着します。本居宣長記念館は松坂城跡の近くにあり、昭和45年(1970)11月に開館しました。
本居本家から松阪市に寄贈された資料など、16,000点が収蔵されています。宣長の著書、蔵書、遺品、版木のほか、一族や門人の書簡など、近世国学資料を中心に多岐にわたる史料を保管・展示していて、国の重要文化財だけでも2,000点近くあるそうです。
玄関を入って、1Fフロアの壁には、宣長が17歳のとき描いた「大日本天下四海画図」(国重文)が飾られています。
本居宣長記念館発行「ふみの森探検隊通信36号」(R3.11.17)では、宣長の「日本」への思いを次のように紹介しています。「宣長の知的好奇心は、学びのおもしろさに目覚めた十代の頃から衰えることを知りません。日本という国についても、諸国の地理や地誌への関心、和歌に詠まれる歌枕・名勝地の検証など、さまざまな角度からその輪郭を捉えようとしたかのように感じられます。」
17歳の宣長が描いた「大日本天下四海画図」は、縦120cm、横200cmで畳一枚よりも一回り大きいサイズです。若い宣長の熱い思いが伝わってくる迫力のある展示物です。
ぜひ、実物を鑑賞するために、三重県松阪市にある本居宣長記念館にもお出かけください。